種差海岸

三陸の自然とともに復興への歩みを推進

 蕪島から金浜までの海岸とその後背地を含めた「種差海岸」。昭和28年には県立自然公園に指定され、釜の口や縄掛岩といった奇岩が点在する風光明媚な景色が広がり、緑の芝生と青い波のコントラストで観光客を魅了します。なお、環境省では、東日本大震災の津波で大きな被害を受けた東北地方の太平洋沿岸にある自然公園を「三陸復興国立公園」として再編成し、平成25年5月に種差海岸も念願の国立公園に指定される予定となっています。

自然公園の再編成イメージ
三陸復興国立公園とは

東日本大震災からの復興の観点から、地域との連携や適切な自然の利用を推進し、地域振興に貢献します。また、震災の経験を語り継ぐ“学びの場”としても利用し,多くの人々が自然とのふれあいを楽しむことができる国立公園を目指しています。

地域が誇る自然美を未来へ託すために

 種差海岸の魅力は、何と言っても変化に富んだ地形でしょう。北部の蕪島や小舟渡、葦毛崎付近では荒々しい岩肌が露出した磯の景色が広がり,大須賀海岸、白浜海水浴場は穏やかで美しい砂浜が続いています。その南側には、波打ち際まで広大な天然の芝生が自生し、異国情緒さえ感じる独特の警官で見る人を別世界へと誘います。

 海岸線には遊歩道が整備され,トレッキングコースとして利用できます.それと同時に,市民団体や学生などによる保全活動も盛んに実施。地域の美しい自然を後世に継承するため、参加者同士のコミュニケーションを図りながら、新たな展開も目指しています。

▲葦毛崎〜種差天然芝生地の約5.2kmにわたり遊歩道を整備。散策しながらめくるめく自然美を満喫できます。詳しい案内が聞ける観光ガイドの利用もおすすめです。

種差海岸に関する選定

起伏の富んだ地形が育む植物の宝庫

 種差海岸には、約670種を超える植物が生息しています。その多様性は、面積を考慮すると熱帯雨林にひけをとらないという研究者がいるほど。北上山地に属するもっとも古い北端地質がかつて隆起と沈降を繰り返し、複雑な地形を形成。そのため、岩場や砂浜、草原、湿地といった多様な環境が集約され、豊かな生態系が生まれたと考えられています。

 この地でしか見られない植物は数多くあり、ハチノヘトウヒレン、コウライイヌワラビ、タチドジョウツナギ、オオエゾデンダ、ミチノクヤマタバコと実に多彩。これらを目当てに訪れる愛好家や学者も多いそうです。

▲6〜8月に花の見ごろを迎えるユリ科のニッコウキスゲ。一日花で、朝に咲いたものは夕方にはしぼんでしまう性質を持っています。

文人たちの創作意欲を生む種差の魅力

 この美しい自然に魅了された文人墨客も多く、100人を超える作家や画家が、種差海岸の景観を作品に描いています。例えば、詩人の草野心平は海岸の月を“ザボンのような満月”と表現。司馬遼太郎は「街道をゆく」の中で「どこかの天体から人がきて地球の美しさを教えてやらねばならないはめになったとき、一番にこの種差海岸に案内してやろうとおもったりした。」と讃えています。他にも、宮沢賢治や井伏鱒二、水上勉などそうそうたる面々が、この海岸からインスピレーションを得ています。そんな著名人たちが愛した種差海岸は、八戸市民の誇りとなっています。

 
散策ガイド

ガイドと歩く種差海岸

種差海岸に生息する草花に詳しいガイドが、その素晴らしさを紹介します。

期間/4〜11月(要予約)
時間/遊歩道5.2kmで2〜3時間程度(短いコースもあり)
料金/ガイド1人につき1,000円(ガイド1人で10名まで対応)
お問合せ/
 八戸市観光課 TEL. 0178-46-4040
 種差海岸ボランティアガイドクラブ TEL. 0178-39-3137

ワンコインバス・うみねこ号

期間限定で運行する蕪島・種差海岸の観光に便利なコミュニティバス

期間/4月23日〜10月31日の毎日運行
経路/JR八戸線鮫駅〜種差海岸駅間(約27分)
料金/大人100円、子ども50円(降車時清算)
お問合せ/
 八戸市交通部運輸管理課 TEL. 0178-25-5141(代)